この間のお話で、4桁の数字を「覚えておいてね」と言いましたが、覚えていますか?覚えている人?おっ、10人近い人の手がすぐに挙がったぞ。前回は3人くらいしか手が挙がらなかったので、上出来ですね。
 でも、どうして前回は3人で、今回は10人近い人が覚えていたのだろう。
 前回、すぐに覚えるけどすぐに忘れる「短期記憶」、なかなか忘れない「長期記憶」の話をしましたね。前回は3人、今回は10人近いが覚えていた、ということは、「短期記憶」から「長期記憶」に移った、と考えてもよいのかもしれません。
 どうしてこういうことがおこるかというと、実はすぐに忘れる「短期記憶」をなかなか忘れない「長期記憶」にするためには反復(難しい言葉でリハーサルと言います)することが大切なんですね。なんのことはない、繰り返して覚えることが大切、ということです。なので、今日、私がもう一度「0727という数字を覚えておいてね」といえば、さらに覚えている人が増えるでしょう。
 でも、意味の無い数字を覚えるのは「つらい」ですよね。人間は、無意味なものを覚えることはとても苦手です。でも、そこに感情や、物語が入り込むと覚えやすくなるということが分かっています。少し難しい言葉で「エピソード記憶」といいますが、ではさっそくこれを使ってみましょう。
 0727は、実は私の誕生日です。7月27日。次の7月27日で27歳になります!え、727歳?仙人か、私は!7月といえば夏ですね。7月27日は本格的に「なつになる(727)」日です。夏になる日が笹先生の誕生日。
 どうでしょう。0727という数字、覚えられたでしょ?これで私の27歳の誕生日プレゼントもたくさん期待できそうだな、ふっふっふ。

★参考にした本:桜井茂男編『最新教育心理学』 図書文化 2004、池谷裕二『脳の仕組みと科学的勉強法』ライオン社 2004
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第9の扉 「忘れないために 繰り返すこと、語ること」