スキンシップというのは「肌の触れあい」のことです。あの、変な意味じゃありませんって(笑)。握手をしたり、頭をなでたり、欧米ではハグっていうのですか、抱き合うこともスキンシップですね。
さて、そのスキンシップがどのくらい大切なことなのかということについて、おもしろい実験をした人がいます。ハーローという人です。
ハーローは愛情がどのように作られるかについて研究していたのですが、その中で小ザルを使った実験をしました。ハーローはぬいぐるみの母親ザルと、針金で作った母親ザルを用意しました。そして、そのそれぞれにお乳を与えられるよう工夫し、小ザルと半年近く一緒に住ませてみたのです。
すると、小ザルが母親のそばで過ごす時間は、針金かあさんより、ぬいぐるみ母さんの方が10倍長かったそうです。肌の接触がとても大事であることが分かります。
ただ、小ザルをちょっとした方法で脅すと、どちらの小ザルもそれぞれの母親にしがみついたそうですから、針金母さんも一応母親として頼りにされてはいたようですけどね。とはいえ、両方の母親を自由に選択させると、ぬいぐるみの方を選んだそうです。
さらに、ちょっと怖い話ですが、針金母さんにせよ、ぬいぐるみ母さんにせよ、この代理の母親からは食べ物は与えられますが、抱いてもらったり、遊んではもらえませんよね。この代理母親に育てられた小ザルが大きくなって母親になると...自分の子どもが飛びついてきてもはねのけて抱いてあやすことはないそうです。うーん、怖いね。
★実験をした人/出典:ハーロウ/1958
☆参考にした本:藤永保編 『児童心理学』1973 有斐閣
磯貝芳郎他『心の実験室』1975福村出版
第1の扉 「スキンシップ 肌のふれあいの大切さ」