みなさんは生まれたとき何グラムで生まれてきたか、知っていますか。
日本の新生児(生まれたばかりの赤ちゃん)の体重は、平均すると3000グラムくらいなんですけど、皆さんはいかが?
ちょっと脇道にそれますけど、生まれてきたばかりの赤ちゃんの体重って、戦前(1941年=昭和16年より前ということですね)よりも今の方が軽くなっているって知ってました?特に最近は新生児(生まれたばかりの赤ちゃん)の体重がどんどん減っていて、昭和55年の3230g(男児)をピークに、平成12年には3040g(男児)まで減っているそうです。200gくらいたいしたことないじゃないって思いそうですけど、体重全体の約7%、かりに50kgの体重の人でいったら3〜4kgですから、けっこう大きなことらしい...。まぁ、これは今日の話のメインではないのでここまでにして、3000gといえば3kg、そうですね、広辞苑という辞書よりちょっと重いくらいでしょうか。そんな小さな赤ちゃんですから、目なんて見えていないような気がするのですが、ところがどっこい、そんなことはないぞ、という実験をした人がいます。ファンツという人です。
この人は生後5日以内の赤ちゃんにいろいろな絵を見せて、どのくらい長い間その絵を見つけているか、という実験をしました。もしも、ある絵だけ「じーっ」と見ていたら、赤ちゃんは物をちゃんと見分けているということになると考えたのでしょうね。
実験の結果は、ずばり、ある絵だけ、他の絵よりも長く見ていたという結果が出ています。さて、どんな絵を好んで見ていたでしょうか...。勘の良い方なら分かるでしょう。実は人の顔を描いた絵だったのです。ファンツは「人の顔」「新聞の一部」「三十丸」「赤」「白」「黄」などを赤ちゃんに見せ、どの絵をどのくらい長い間見るか、記録をとってみました。すると、どんな赤ちゃんでも人の絵を一番よく見ました。次によく見たのは「新聞の一部」「三十丸」、色ではやや「赤」を好んだという結果が出ています。
でも、今皆さんが私の顔を見ているのは、私がハンサムな先生であるという理由によるものなので、ファンツの実験とは関係ありませんけどね。
☆参考にした本:武藤隆他編 『よくわかる発達心理学第2版』2009ミネルヴァ書房、Fantz,
R.L. 1961 The origin of form perception "Scientific
American, 204"、厚生労働省雇用均等・児童家庭局『平成12年 乳幼児身体発育調査報告書』 平成13年10月
第3の扉 「赤ちゃんが見ているもの ちゃんと見ている赤ちゃんの目」