みなさんはこんな経験をしたことがありませんか?
みなさんが、工作か何かをしていて、もうちょっとで完成だ、というときにこんな声が聞こえる。「ご飯ですよ!」「えーっ!」
面白いテレビを見ていて、もう少しで終わるのだけど、こんな声が聞こえる。「出かけますよ!」「えーっ!」
なにかをやっていて、やり終える少し前にストップがかかると、先が気になって仕方がない。そんな経験が、きっとありますよね。
ツアイルガルニクという人は、パズルを使った面白い実験をしました。20個くらいのパズル問題が書かれた用紙を渡して、参加者にやってもらうんです。でも、終える前に「はい、やめ〜」と言って、パズルを回収しちゃうんです。でもって、しばらくしてから同じパズル問題を渡して、もう一度パズルを最初からやってもらうんです。このとき、参加者の2/3の人たちは、1回目に仕上げられなかったパズルの問題から始めた、というんですね。
人間は、途中で中断したり止めたりすると、それ以降のことが印象に強く残ったり、気にかかってしまったりする傾向があるようです。こういう現象を実験した人の名前を冠してツァイルガルニック効果と呼ばれています。
この実験は、そのあと何人もの人が試しましたが、反対の結果が出たりすることもあって、正しく実証はされていません。ただ、糸をビー玉に繰り返し通すような作業であるとか、中断の時間が長いであるとか、目標まで遠いところで中断してしまうとか(20問のパズルのうち、3問解いたところで中断が入ってしまうとか)の場合だと、この行動は現れづらいことは分かっています。
でも、さっきお話ししたように、何となく私たちが納得してしまうような結果ですよね。
途中まで見たテレビドラマの結末。もうちょっと時間があればできたはずの数学のテスト。つまらないミスで×をもらった98点の期末テスト。転校していったあの子(!)のその後...。
どうも私たちの心には、やりかけるとその続きが気になる、という働きがあるようです。
というわけで、みなさん、勉強を途中でストップするときは、もうすこしで終わるぞ、というところまでは止めないようにいたしましょう!?
☆参考文献:ワイナー『ヒューマンモチベーション』金子書房pp.121-133
第17の扉 「やりかけたことは...最後までやりたい! ツァイルガクニック効果」