ホームページをご覧になった編集者の方や、雑誌の記事を読んだ編集者の方からの依頼で、2003年から年に数本の記事を書いてきました。全ては紹介できませんが、原稿用に作成したワークシートとともに一部をご紹介いたします。

  
z001 2003年 7月 「英語教員リレー」 『英語教育』2003.7 大修館書店
z002 2003年10月 「学年別進路指導の実践アイデア」 『中学教育』2003.10 小学館
z003 2004年 2月 「絶対評価時代の自己評価ワークシート」 『中学教育』2004.2 小学館
z004 2004年 4月 「絶対評価/発展学習を見据えた授業開き」 『中学教育』2004.4 小学館
z005 2004年12月 「お手軽!パソコンで英語劇作品づくり」 『Newコンピュータと教育』2004.12 学研
z006 2005年10月  「助動詞を定着させるカルタ」、「代名詞を定着させるワークシート」、「教材整理の工夫」他コラム3本  『英語教育 増刊号』 2005.10 大修館書店
       
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Z002/2003年10月  「学年別進路指導の実践アイデア」
『中学教育』2003.10 小学館 
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 最初から個人的な話で恐縮だが、私は民間に5年勤務した後に教職に就いた「転職組」の教員である。2年目から学年の進路担当を勤めたが、中学校の進路指導に非常に感心した記憶がある。1年では職業調べを通して自分の将来や進路に対して夢をふくらませ、2年で職業体験学習を通して自分の夢を見つめる。そして3年で自分の夢に向かって羽ばたく(進路を選択する)ことへとつなげる。大変理解しやすく、発達段階に沿った指導の流れであると思う。
 今回、ここで紹介するワークシートもこの流れを強く意識したものである。加えて、家庭との連携・3年間の流れを意識して指導できるよう、担任・家庭からのコメント欄も共通して用意しておいた。実態に応じて活用して頂ければと思う。
 それではさっそく学年別にワークシートの活用方法を紹介しよう。

〈1年〉

 『いろいろな職業』では、職業に関する基本的な知識を知り、まずは職業名を挙げさせ、分野別に整理してみよう。分野については8つ挙げておいたが、分類にあまりこだわりすぎる必要はない。神経質にならずに、大まかに分類するくらいに考えて頂ければ十分である。職業名については、限りなく出てきそうであるが、そこは1年生。意外なことにそれほどたくさんは出てこない。意見に詰まってしまったら職業学習のビデオを見せるのも効果的である。職業名が出そろったところで、資格・免許が必要と思う職業を鉛筆で囲ませ、資格・免許にはどのようなものがあるのか、調べさせたい。資格・免許の必要な職業が多いことや、さまざまな資格・免許があることに気づくはずである。自分が調べた職業と資格・免許の正式な名前をクラスで発表させてもよいだろう。一般的な職業に関する知識が共有化されたところで、自分が将来ついてみたい[興味のある]職業と理由を書かせてまとめたい。
 職業についての基本的な知識を得たところで、身近な人に職業の実際についてインタビューし、まとめさせよう。質問項目に質問文を使ってあるので、どの生徒も困難なくインタビューを仕上げることができる。クラスでの発表は、「インタビューを終えたまとめ」を読み上げさせても良いし、「自分が一番感心した質問項目と答えを発表してください」というものでもよいだろう。
 この2枚のワークシートを終えた後、自分の興味のある職業について「職業調べ」ができるとよい。B4縦に、[(1)調べた職業名、(2)仕事の内容や特色、(3)どんな人がこの職業に適しているか、(4)必要な資格や免許(5)中学卒業から職業に就くまでの道すじ]の順にまとめさせるとよい発表制作物になる。

〈2年〉

 2学年では職業体験学習に絞ってワークシートを紹介したい。せっかく多くの方にお世話になりながら実施する体験的学習である。単なるイベントとしての職業体験学習ではなく、「仕事をすることの意味」について学ぶ好機としたい。
 『職業体験学習に向けて』では、1年で学習した内容を引き継ぎながら、「仕事をすること」の意味について考えさせよう。職業インタビューの中でまとめた「仕事の楽しさ、つらさ」などを思い起こさせることで、仕事をすることの多面的な意味を考えさせることができる。
 『職業体験学習を終えて』では、職業体験学習という大きな学習を終え、取り組む前と取り組んだ後で、自分の考えや態度がどのように変化するかがわかるように『職業体験学習に向けて』のワークシートと項目を揃えてある。また、将来自分が社会の中で働くためにどのような力が必要であると思うかを書かせる欄を用意したが、将来を見据えるとともに、今の自分を見つめる機会としてほしいという願いからである。

〈3年〉

 3学年のワークシートでは、高等学校を中心とした「上級学校調べ」のワークシートと、高校体験入学に関するワークシートを紹介したい。
 『上級学校調べ』では、卒業生が通っている高校名を挙げさせながら、高等学校の正式名称や仕組み、制度などを学べるように工夫した。やや基本的な内容なので、実態によっては2年生の3学期頃に実施するのもよいだろう。なお、補助資料として、中学校が所在する県の高等学校一覧、学科一覧を用意していただきたい。
 ここ数年来、3年1学期から2学期にかけての大きな進路行事として、ますます盛んに開催されるようになってきたのが高校体験入学である。高校進学に限らず、自分の進路を考える参考にしたり、体験的学習の一環としてとらえることにより、全員に取り組ませたいワークシートとなるよう工夫した。

1年ワークシート いろいろな職業 職業インタビュー
2年ワークシート 職業体験に向けて 職業体験を終えて
3年ワークシート 高校体験入学 上級学校しらべ
    






Z003/2004年 2月 「絶対評価時代の自己評価ワークシート」
『中学教育』2004.2 小学館 
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  教員になって間もない頃、先輩の先生からこんなことを伺ったことがある。
 「担任の仕事はね、一学期にはクラスを作り、二学期には団結させる。三学期には『壊す』のだよ。だって、翌年には新しい担任にわたさなければならないだろう」
 多少は経験を経た今、この言葉通りとは思わないけれども、一学期には遠かった生徒との距離も近づき、ついつい接し方も甘くなりがちになる三学期になると、この先輩の言葉を思い出すことがある。
 「おはようございます」挨拶をするたび、あと何回挨拶することになるのかな、などと、寂しく思うようなクラスに出会うことだって、時としてある。一年間一緒にいた彼らを手放したくない。そんな気持ちに押し流されそうになりながら、来年には、みんなバラバラになっても、新しいクラスや進路先でしっかり張って欲しいと願い、朝っぱらからわき起こったセンチメンタルな気分を押し殺して、ちょっと厳しい顔をして見せたりするのである。
 前置きが長くなった。今回紹介するワークシートは、学期末に一年間の教科の学習内容を振り返って、自分の学習の到達地点を確認しながら自己評価するものである。加えて、翌年度に向けてさらに高い到達地点を示すものになるように心がけた。内容は英語科のものであり、各学年別と学年共通の2種類を用意した。3学期の英語の授業で使われるのが最適と思うが、担任の先生が使っても分かりやすいものになるように心がけた。従って教科指導者の資料にも、指導要録の記入のための資料にもなる。
 まずは学年別の自己評価ワークシート(1年〜3年)について説明しよう。このワークシートは、大きく三つのパートから成り立っている。
 最初のパートは「振り返ろう」である。評価観点別に到達度チェック項目が用意され、生徒はチェック項目を読みながら4段階で自分の到達具合を自己評価する。同類のワークシートはたくさんあるが、工夫した点は以下の4点である。
 @観点項目を、生徒にも分かりやすいように書きかえた。例えば「関心・意欲・態度」→「学習への取り組み」、「表現」→「英語で伝える力」などである。
 A到達度を具体的に把握できるように、学習内容を盛り込んだ。例えば、4つの文や場面を挙げ、意味が分ったり、表現が分ったりするかどうかを尋ねている。3つ以上答えられればA,2つでB、1つでC,0でDくらいの基準でどうだろうか。
 B言葉遣いを各学年で使い分け、生徒に理解やすいように配慮した。
 C学年が進むにつれ、段階的により高い到達点(目標)を設定した。
 B、Cについては、参考までに以下を比較してご覧いただきたい。

〈一年〉本文を書き写し、新出単語を辞書でしらべ、日本語の意味をできるだけ考え、ノートにまとめて授業に取り組んでいる
〈二年〉予習をして授業に取り組み、授業中や家で学習したことをノートに分かりやすくまとめている
〈三年〉予習をして授業に取り組み、授業中や家で学習したことを、自分で工夫しながらノートに分かりやすくまとめている


 続いてのパートは「いろいろ」である。英語の学習で得たことや発見した「いろいろ」に気づくためのパートである。ワークシートに記載はしていないが、左の1列が「学んだこと・身に付いたこと」、まん中の一列が「できるようになったこと」、右の一列が「これからできるようになりたいこと」である。
 一年間勉強してきても大して進歩がないと思っている生徒も多いが、長いスパンで見てみれば、今までできなかったことができるようになったり、知識が増えていたりするものである。そのことを生徒がプラスにとらえられるような項目内容を掲げた。とかくアンケートや評価は、足りない、できない、まだまだという結論に結びがちである。成長したのだなあと気づかせることで、次の学習への意欲を喚起したい。「英語は難しいと思う」などという項目もあるが、「英語は難しい」と言うことを知ったことだって、一つの知識である。
 最後のパートは「これから」である。「いろいろ」の欄に「これからできるようになりたいこと」が列挙されているので、作文が苦手な生徒でも、多少なりとも前向きな気持ちがありさえすれば、そこそこまとまった言葉を書ける。
 3枚のワークシートを通して私のねらいを申し上げておきたい。この自己評価シートを作るにあたって、私が想定したのは、それなりに努力もしているし、結果も出しているのに自信がなく、「だめだ」と思いがちな生徒である。こういう生徒は「振り返ろう」でシビアに自己評価しがちであるけれど、「あれこれ」で意外に自分の興味が広まっていることに気づき、「これから」で自分の夢を語ろうとする気持ちが生まれる。生徒の中でそんな一連の心の動きが生まれたら、と願う。
 学年共通の自己評価ワークシートは3学年分のワークシートの項目を整理して、全学年で実施でき、各学期ごとに自己評価できるようにレイアウトしたものである。「いろいろ」のパートでは、学期が進むにつれて○が増えていくのが面白い。毎学期○の色を変えさせた方が分かりやすくなるだろう。
 蛇足を承知で、おしまいに一つのアイデアを紹介したい。「いろいろ」の項目は、1年で24、2年で27、3年で30用意されている。みんなが○をつけ終えたら、○の数を数えさせよう。そして、例えば3年生では、次のようにユーモアを交えて先生が評価してあげたら楽しい。

25以上   あ   ゴリアン
20〜24 ビーゴリアン
15〜19 シーゴリアン
10〜14 ディーゴリアン
9以下   い   ゴリアン

 先生方だったら、 あ   い  に何を入れますか。私だったら、 あ  には「エイ」を、 い には「ヨクナイ」を入れます。

     

1〜3年ワークシート 学年共通ワークシート




Z004/2004年 4月 「絶対評価/発展学習を見据えた授業開き」
『中学教育』2004.4 小学館 
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 年度末が近づくと、さすがに1年間の疲れもたまり、ついつい朝起きるのが辛くなったり、たまの休日の家族サービスも億劫になったりする。来年度も一年間、やっていけるかなあ、などと、ちょっと弱気になったりもする。けれども、4月に入ると、どういうわけだかエネルギーが一気に満ちてくる。新しい出会いへの期待と不安、新しく始まることへのワクワク感とドキドキ感。4月の学校は多分に非日常的世界である。
 さて、今回紹介するのは、4月の授業開きのころに使ってみたいワークシートである。
 盛り込んだ要素は3点ある。
 @今まで足りなかったものを確認するのではなく、これからへの前向きな気持ちを形にする。
 A自分なりの学習目標を持つ。
 Bあまり時間をかけずに楽しく記入できる。
 以上の3つの要素に加えて、教科担当とのやりとりができるスペースも設けた。一人一人にメッセージを書くことは年度初めの忙しい時期に大変なことではあるが、互いの人間理解のためにも、この時期だからこそやっておきたいことである。
 ワークシートの説明に入ろう。
 このワークシートは上中下段に分かれている。上・中段がメインである。
 上段には観点別に大まかに分類された学習目標が列挙されている。今、生徒が持っている気持ちに○をつけさせよう。「1mmでもそんな気持ちがあったら○をつけていいよ」などと、なるべくたくさん○が付くようにさせたい。小さな気持ちであっても、表現することで前向きな姿勢を生むこともある。
 ○をつけ終わったら○の数えさせ、その数だけ中段左の花びらに色を塗らせよう。4つの観点ごとに7個、28個の○が満点である。カラフルな花びらがよい。○が多いほど、楽しい花が咲く。花を咲かせようとしてよけいに○をつけようとしたら、こちらの狙い通りだ。
 中段右には、今年の授業の目標と意気込みを書く欄を設けた。「目標を書きましょう」という指示だけではいっこうに筆が進まない生徒が多いこともあり、1年生向けのワークシートでは選択して書くことができるようにしてみた。2年生向けでは自由記述にしたが、「上段の目標を参考に書いてごらん」という指示で、文を書くのが苦手な生徒でも、ある程度まとまった文を書くことができると思う。もちろん生徒の実態にあわせて工夫を加えていただきたい。
 下段は教科担当からのメッセージ欄であるが、私だったら、例えば次のような言葉を書く。ワクワクドキドキが少しでも長く続くように、そして生徒が初心を忘れずに1年間学習を続けられることを願いながら、メッセージを記したい。

「あなたは今年の英語の授業では、『読む活動』を頑張りたいと思っているのですね。はじめて英語を勉強するのに、目標がはっきりしていてwonderful! 私も一生懸命授業しますので、一緒に一年間頑張りましょう!」
 
 英語科授業や進路指導などのワークシートを紹介したHPを運営していますので、ぜひごらん下さい。HP「教室のアイデア」http://www004.upp.so-net.ne.jp/sasa/

   
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